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口の中のがん!?あごの骨に現れる腫瘍「エナメル上皮腫」ってどんな病気?

定期的な歯科検診を受けることがエナメル上皮腫の早期発見に繋がります
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がんの原因ともなってしまう腫瘍は、体のさまざまな場所に発生します。広く知られていませんが、腫瘍は口の中にもできることがあり、歯に関する腫瘍のことを歯原性腫瘍といいます。歯原性腫瘍のうち、もっとも多いとされているのが「エナメル上皮腫(えなめるじょうひしゅ)」と呼ばれるものです。

あごの骨の部分に発生することが多いため、あごの変形や歯のぐらつき、噛み合わせの悪さがあれば、エナメル上皮腫の可能性があるかもしれません。

どんな病気?エナメル上皮腫とその症状

エナメル上皮腫は、あごの骨の中に発生する腫瘍の一種です。あごの骨に現れる歯原性腫瘍の中ではもっとも多く発生するもので、ほとんどが下あごの奥歯から犬歯の間で起こり、上あごや前歯での発生は少なくなっています。

日本では10代から30代で発症しやすく、特に20代で好発するといわれており、男女差は少ないものの、男性に発生しやすい傾向があります。

エナメル上皮腫の症状

痛みを感じることが少なく、初期の段階では自覚症状はほとんどありません。腫瘍が大きくなってくると、あごの骨が変形したり、骨が変形することによって歯が移動したり、歯ぐきから出血したりします。

エナメル上皮腫の診断

自覚症状が現れるのは症状がかなり進んでからなので、多くは歯科医院でレントゲンを撮ったときに発見されます。エナメル上皮腫が疑われる場合、さらにCTスキャンなどで詳しく検査し、腫瘍の生体検査をおこない、エナメル上皮腫かどうかを診断します。

エナメル上皮腫は良性?悪性?

エナメル上皮腫のほとんどは良性腫瘍で、その場合はがんと呼ばれるものには分類されません。ただ、良性腫瘍であっても、周りの組織に広がる性質を持っているため、再発の可能性が高いという特徴があります。

また、頻度は低いものの、まれに悪性腫瘍である「転移性エナメル上皮腫」であることもあります。腫瘍が悪性だった場合は、胸や肺などあごの骨以外に転移することがあるため、早めの治療が必要です。

エナメル上皮腫になってしまう原因と予防法

エナメル上皮腫は、歯の発生や成長の過程で不要になった組織が体内に吸収されずに残ってしまい、それが腫瘍となることがあるといわれています。

しかし、残ってしまった組織のすべてが腫瘍化するわけではなく、エナメル上皮質が発生する明確な原因は、まだはっきりとわかっていません。

エナメル上皮腫が、いわゆる「がん」の原因である腫瘍だと考えると、遺伝的なものや生活習慣が、その原因になっている可能性もあります。飲酒や喫煙をしていることはもちろん、虫歯や歯周病などによって口腔内の健康が保たれていないことも、エナメル上皮腫の発生に繋がると考えられるでしょう。

定期的な歯科検診やメンテナンスを受け、普段から歯磨きやデンタルフロスをしっかりとおこない、口腔内の健康維持に努めることが、唯一できるエナメル上皮腫の予防法といえるのです。

エナメル上皮腫の治療法

あごの変形や歯ぐきからの出血など、エナメル上皮腫が疑われるような症状があれば、なるべく早く歯科医院や口腔外科を受診しましょう。万が一エナメル上皮腫だった場合、地域の歯科医院では対応できないこともあるので、大学病院や総合病院といった大きな病院を紹介されるかもしれません。

エナメル上皮腫の治療法

体内にできる腫瘍の治療法と同じく、腫瘍を切除して取り出す方法が一般的です。エナメル上皮腫は再発することが多いため、腫瘍の周りにある健康な組織や骨も、一緒に切除することが望ましいとされています。症状が進行しているほど切除する範囲も広くなり、手術にも時間がかかります。腫瘍が大きくないうちに早期発見できれば、切除する範囲も小さくできるため、早期発見・早期治療が望まれます。

若年者への治療法

子供や10代の若年者に対しては、温存療法がおこなわれることがあります。成長過程にある状態の骨や組織を大きく切除すると、見た目や機能に影響が出ることがあるためです。

大人の根治療法では周りの組織を大きく切除して手術を終了しますが、若年者への温存療法では、腫瘍がある部分に小さなすき間を作り、腫瘍が小さくなるのを待ってから摘出手術をおこないます。腫瘍が小さくなるまでの期間は個人差があるため、すき間を作ってから摘出をおこなうまで、数ヶ月から数年かかることもあります。

体への負担が少なく、見た目や機能への影響が少ない治療法ですが、腫瘍の周りにある組織を取り切れないため、再発する可能性もある治療法です。

エナメル上皮腫ははっきりとした原因がわかっていない病気で、その治療法も、進行度や腫瘍の良性・悪性、発生した場所によって異なります。診断や治療方針に納得ができない場合は、ほかの医療機関でセカンドオピニオンを受けるのもよいでしょう。

良性腫瘍であることが多いとはいえ、再発の可能性も高いエナメル上皮腫。体全体の健康を維持しながら、定期的に歯科検診を受けることが、早期発見・早期治療に繋がります。万が一に備えて、歯と口の中の健康維持に努めたいですね。

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